小山薫堂になりきり本まで書いた

「チームくまモン」とは、県庁内の複数課にまたがる部隊。九州新幹線全線開業を契機に熊本のPRを開始。2013年7月、県の中心地にできた「くまモンスクエア」(写真)では「グッズの売り上げが1カ月で1000万円」(ブランド推進課の成尾課長)という。

2011年秋。熊本県の地域振興キャンペーン「くまもとサプライズ」のアドバイザーを務める放送作家の小山薫堂氏は、仕事を終えて熊本県庁を後にしようとしていた。そのとき職員の1人が「これ、感謝の手紙です」という言葉とともに、分厚い封筒を差し出した。

中に入っていたのは小山氏の著書の装丁を模した手づくりの本。タイトルは『もしくま もし、しがない地方公務員集団「くまモンとおもろい仲間たち」が小山薫堂氏の「もったいない主義」他を読んだら』。小山氏のベストセラー新書にそっくりのデザインになっていた。内容は、無名だった「くまもとサプライズ」のキャラクター・くまモンが人気者になるまでの県職員たちの努力をユーモラスに綴ったものだった。