パーツを組み合わせてストーリーをつくる

はとバス・江沢伸一氏(はとバス定期観光部副部長) 1992年はとバス入社。関連会社で商品企画を担当後、98年はとバスエージェンシー出向。2009年より現職。

私たちの仕事は、料理人のようなものだと考えています。たとえば目の前に肉があったとしたら、それに野菜だとか、魚だとか、そういう別の素材を組み合わせて、お客様に驚きや感動を与える1つのストーリーをつくっていく感じでしょうか。

たとえば、4年前に開発して以来ずっと満席が続いている「話題の川崎工場夜景スポット」コースを例にとってみます。これは私が、ゴルフ帰りに高速道路を走っていて、ふと目にした工場の灯りが美しかった体験から生まれた企画でした。一部の愛好家の方々を除くと、「工場夜景」という言葉がまだあまり知られていなかったころの話です。

美しい夜景というのは、それだけでも素晴らしいものですが、商品にする場合にはもう一段も二段も手を加え、工夫する必要があります。まずは川崎市に「こうしたコースを考えている」とオファーしたところ、非常に乗り気になっていただきまして。市を通じて港湾当局や工場をお持ちの企業の皆様のご協力をいただき、通常は入れないポイントまで入って見学ができるようにしていただきました。