今年がパリ大水害から100年目だということをはじめて知った。あの美しいセーヌ川が氾濫していたなどとは、にわかに想像しがたい。

本書はその様子を細大漏らさず、科学的なデータも駆使し、当時の写真や図版も豊富に使い、しかもパリの魅力たっぷりに紹介した本である。

著者はまずパリの地質から説明を試みる。沖積層や第三紀石灰岩層などに分けられた地質地図が提示される。ここでは地学の本のようだ。