大切なのは“Caring”、思いやりの心
「お客様の要望を何よりも優先し、サービスに身を捧げる。お客様の要望を可能な限りすべてかなえる。提供するサービスのクオリティには妥協を許さず、常にハードルを上げていく」――これはシュルツさんのサービスに向き合う姿勢です。そのシュルツさんが、サービスを行うで最も大事にしているものが、“Caring”、思いやりの心です。
「お客様はサービスに対し、1.No Defect(欠点がない)2.Timeliness(お客様の望む時間通りに提供される)3.Caring(思いやり)を期待している。これがかなえられないと、お客様はサービスに不満を抱く。なかでもCaringは大切で、タイムリーで、欠点がなくても、そのサービスに温かみがなければお客様の心は離れてしまう」(シュルツさん)。
サービスとはお客様満足を満たすことにより実現するものです。お客様が本当に望むものを、お客様とのコミュニケーションを通して見つけていくのがサービスの送り手の役割です。お客様からの信頼を得られなければ、お客様の真のニーズへとたどり着くことはできません。その意味で、サービスとは信頼の交換といえるのかもしれません。
「お客様の信頼を引き寄せるのは、思いやりの心にほかならない」というのがシュルツさんの考えです。その信頼の結果が利益となって還元されるのが、シュルツさんのホテルで日々実践されるサービスのビジネスモデルなのです。その詳細について、次回から述べていきたいと思います。