他からの参入が考えにくい
SUSHI BUS事業は基本は訪日客対象です。かつリピーターはあまり考えていないサービスです。初めて乗ったら新鮮ですがリピーターにはなりづらい。そのため常に新規客を獲得し続けなければなりません。
その点は折り込み済みで、だからこそ「SUSHI BUS」というブランド名で直接検索されるように仕向けています。これがネット上ではまるかどうかがポイントです。また、この体験サービスは日本人もかなり興味を持つと思いますが、席数が限られているため、予約がとりづらいことへの不満の声はでてくるかもしれません。予約のとりやすい曜日や時間帯などをSNSなどから適宜発信していくことは必要でしょう。
もう一つは、競合参入問題です。寿司店がこのようなバスを作り、そこに寿司職人を乗せて、目の前で握るカウンター寿司のようなバスを作るところがでてきたらどうか。プロモーションの一つとして実行可能かもしれません。ただ、多額のバス開発費用、許認可、人件費の高さに目をつぶって広告宣伝費として考えられる企業でないと継続はできないでしょう。
このような点でSUSHI BUSは他からの参入が生まれづらいイノベーションを起こしていると言えます。
これこそがイノベーション
今回のSUSHI BUSは既存の「回転寿司」という事業と「観光バス」という事業を掛け合わせることで生み出されました。どちらも既存の事業であり、それぞれは目新しいものではありません。しかしこの2つが組み合わさったことで、それはまったく新しいビジネスに変化しています。
これこそがイノベーション、日本語で言うところの「新結合」です。
イノベーションという言葉の生みの親、シュンペーターは「起業家が既存の価値を破壊して、新しい価値を創造していくこと(=創造的破壊)が経済成長の源泉である」とその著書「経済発展の理論」の中で語っています。
矢野社長は今後、SUSHI BUS事業を海外でも展開したいというビジョンを持っています。
SUSHI BUSは日本発・世界初のビジネスを世の中に広げていける可能性を秘めたビジネスです。日本が観光立国として飛躍するためには、もっとインバウンドビジネスにさまざまな企業や経営者の知恵を取り入れて、改革していかなければ実現は不可能でしょう。
訪日客の困りごとを取り除いて、体験消費をどこまで伸ばせるか。SUSHI BUSビジネスをもとに考えるきっかけになればと思います。
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