ドン・キホーテの運営会社による「ロビン・フッド」が、ついに今年12月、首都圏に進出する。「スーパーみたいでスーパーじゃない」を謳う新業態は、いったいどんな店舗なのか。戦国時代と言われる東京都心のスーパーで、生き残ることはできるのか。経済ジャーナリストの岩崎剛幸さんがリポートする――。

東京に進出するドンキのスーパー「ロビン・フッド」の実力

ドン・キホーテを展開するパン・パシフィック・インターナショナルホールディングス(以下、PPIH)は2026年に入り、全国で出店を強化し、店舗数を拡大させています。業績も絶好調です。

同社は26年6月期、30店舗の新規出店と5店舗の業態転換を実施しました。その5店舗は旧ピアゴの業態転換という形で出店しています。

愛知県甚目寺じもくじ店をロビン・フッド1号店として開店し、2カ月であわせて5店舗を一気に業態転換して以降は、パタッと動きが止まりました。これは業績が悪かったわけではなく、ここまでのテストによって立地別の店舗状況を分析し、首都圏での店舗展開のパターンの検証を行っていたからです。

そのような中で26年7月に首都圏中心に展開していたスーパーのOlympicグループを買収しました。同社は中期経営計画の中によると、Olympicグループ98店舗のうち、都心の小型店舗など50店舗程度をロビン・フッドに、中型はピュアドンキ、大型はメガドンキに業態転換するようです。決算資料には以下のように3つの方向性を示しています。

大型で、広域から集客できる店はMEGAドンキ。
中型で、若者やインバウンドも狙える店舗はピュアドンキ。
中・小型で、徒歩・自転車圏の狭小型商圏を狙う場合にはロビン・フッド。

という具合です。特にロビン・フッドは首都圏制覇の切り札と考えています。

【図表2】PPIHグループの棲み分け
PPIH社「2026年決算業績説明資料」より一部抜粋

PPIHは首都圏(1都7県)の売上を、31年6月期に現状の6225億円から8225億円へと2000億円上乗せできると見込んでいます。Olympicの直近の営業収益は982億円(不動産収入などを含む)なので、単純計算でこれを倍増させる見立てです。