寿司を運ぶのは元劇団四季

困りごと①言葉の壁

インバウンド客の困りごとで常に上位にあがってくるのが「言葉の壁」です。

特に寿司屋ではお互いに会話が成り立っていないケースに筆者もよく出くわします。先日も板場の職人と外国人客の間に入って通訳するようなことも体験しました。

しかしSUSHI BUSは言ってみれば回転寿司屋です。客は最初から店員とのコミュニケーションを期待しているわけではありません。どらちかと言えば仲間と寿司を食べながら観光するという「体験」に重点をおく人が多くなります。

SUSHI BUSは食べ放題コースのみなのでメニューもシンプル。スタッフ側も簡単に説明すればよく、お互いに一番のストレスになるコミュニケーションの問題が少ない。さらにSUSHI BUSでは景色をながめて、寿司を食べて、外の人とバス越しにコミュニケーションをとる(目立つので通行客からの注目度が高い)という一連の流れそのものをエンタテインメントにしています。

バススタッフはその雰囲気を盛り上げるエンタテイナー。話すと言うより場を盛り上げる。そのために元劇団四季の俳優だったスタッフが2階にいて、給仕兼ツアーガイドをしています。見て、見られて、食べて楽しむという新たなエンタテインメントビジネスに仕立てている点で、他とは一線を画したインバウンドビジネスになっています。

劇団四季の俳優だったスタッフがガイド役となり車内を盛り上げる
画像提供=SUSHI BUS
劇団四季の俳優だったスタッフがガイド役となり車内を盛り上げる

ほかの客の迷惑にならない

小見出し 困りごと② 移動の壁

困りごとの上位には、「交通問題」もあります。いわゆる、二次交通問題です。

必要な交通経路、手段がわかりづらい。また寿司屋や名店はちょっと裏道にあったりしてたどり着きづらいといったこともあります。

その点、SUSHI BUSならバスの停まっているところ(今は東京駅から徒歩5分の鍛冶橋バス停前から発着)に行きさえすれば、あとはバスに乗っているだけなので、特に交通問題は関係ありません。また、みんなが1台のバスに乗る観光用バスなので他の利用客に迷惑がかかりません。

回る寿司と車窓。
画像提供=SUSHI BUS
回る寿司と車窓。

「70分間ノンストップ」のバスなので観光地に降り立たないというバスから眺めるだけですから通行客の邪魔にもなりません。時速40キロの法定速度なのでちょっと遅いかなと思っていましたが、特にそれで渋滞を引き起こすようなこともありませんでした。

このように移動の壁をどう取り除くかを考えるのは体験消費のポイントとなります。