言語機能や数学力の機能が高ければ成功する

たとえば、池上彰さんが何かについて解説したとき、日本なら、中卒の人も高卒の人も大卒の人も、それどころか、大学院卒、博士号をもつ人まで「そうだったのか」と納得します。

欧米なら中卒や高卒の人は「そうだったのか」と納得する人が多いでしょうが、大卒や院卒や博士なら「そうとは限らんぞ」「ほかの考え方もあるだろう」「その考えは単なる定説だ」「こういう考えもあり得る」と考えるわけです。

和田秀樹『脳が若返る思考の自由』(幻冬舎新書)
和田秀樹『脳が若返る思考の自由』(幻冬舎新書)

このように、批判的なものの考え方を教えるのが、欧米の高等教育と言えるかもしれません。

社会に出てからも、上から与えられた仕事を、素直にきちんとこなす人が日本では出世しやすいわけですが、欧米では、新しいアイディアを出せる人の評価が高いのです。

ということで、日本では、高学歴で、社会的に成功した人でも、いわゆる頭がいいと言われる人でも、前頭葉をろくに使わず、側頭葉(言語機能)や頭頂葉(数学力)の機能が高いだけで成功できてしまいます。

でも、こういう人たちには、私をさげすんだ経済学者のように、既存の考え方に絶対の信頼をおき、専門外の人の意見などをバカにするところがあるので、思考の幅が広がらず、思考の自由がないということは珍しくありません。

「前頭葉バカ」になるとヨボヨボ老人に一直線

日本人の思考が新しい時代にそぐわないのも、大学教育、大学院教育など、高等教育がきちんと機能していないことが大きいのではないかと私は考えています。

ある時期に思考の解放が行えないと、そうでなくても悪い前頭葉の機能が、さらに老化で衰えて、私のいうところの「前頭葉バカ」の状態になります。

すると意欲も衰えるので、頭や身体を使わなくなり、ヨボヨボ老人に一直線ということになりかねません。

老化する前に思考の解放が行えれば、老化予防になるだけでなく、周りの人間の前頭葉機能がパッとしないので、(頭がいい人と日本人は評価しないでしょうが)話の面白い人間、ユニークな人間にはなることができるはずです。

検索時にプレジデントオンラインに関連する記事が表示されます

【関連記事】
腸の壁に穴が空き、全身がボロボロに…内科医が「毎日食べてはダメ」と警告する"みんな大好きな朝食の定番"
日本人に突出して多いのはA型だが韓国は全く異なるのはなぜか…"血液型に刻まれた人類の進化と適応の歴史"
"ヨボヨボ化"を進めるのはラーメンでもパスタでもない…血管・歯・腎臓を同時に壊す「最悪の麺」の正体
台所を見れば認知症の予兆がわかる…介護のプロが断言「物忘れ」よりも早く気づける"食卓の異変"
「こんなに衰えるとは思わなかったわ…」鉛筆を握れなくなっても創作を続ける100歳歌人の鋭すぎる名言