「中国車だから…」が覆る可能性も
さらなる難敵はナショナリズムであり嫌中マインドです。小沢がYouTubeで中国車や韓国EVを載せると、人気の有る無しにかかわらず200から300のコメントが上がります。中には好意的なものもありますが、ほとんどはネガティブです。「誰が買うんですかね」「売れるかな」はいい方で、「なんぼ安くても中華BEVは信用できん」「火災の原因に金銭を払うって 放火魔かよ」などなど言いたい放題。
もちろんほとんどは買わない方々の思いつきコメントでしょう。でもそういう声が販売に響く可能性を決して否定はできません。それもあってBYD全体の販売に火が付いていないとも考えられます。
ただし、このラッコに関しては今までのBYDラインナップから切り離して見てもいいのかもしれません。価格帯、商品カテゴリーが違い過ぎますし、なによりも”庶民の足”たる軽自動車だからです。
クルマに平気で500万円以上かけ、「愛車」としてプレミアム国産車や輸入車を求める方々は、クルマの出自や生い立ちにこだわりますが、実質200万円前後で足としての軽を求めるお客は、単純に「日用品」としての移動手段を求めます。服で言えば、オシャレなよそいきのスーツやお気に入りのワンピースではなく、毎日着るTシャツやパンツのようなもの。もちろんよいモノを求めはしますが、自己主張や見映えはなくていいのです。
実車をチェックし、普通によくできていると感じ、走る事を確認すれば、あとは価格あるのみ。安くて良ければ買うのです。今までのBYDユーザーとラッコユーザーは客層が根本的に違うのです。
事実、BYDラッコに関しては「自分自身が乗るクルマ」という以上に「両親用に買おうか」とか「近所しか乗らない家族用に」という声も多く聞こえてきます。軽スーパーハイトにはそういう需要が多いのです。
ラッコを今までのBYDの完全電動SUVと同じように考えていたら見誤ってしまうかもしれません。価格とイメージ戦略によっては予想以上の成功を収める可能性アリです。

