ネットで主要なニュースを知る人が増えているが、それで問題ないのか。経営コンサルタントの小宮一慶さんは「ビジネスパーソンなら短い時間でもいいので日経を筆頭とした新聞を読むという習慣ができると、仕事でも使える自分のデータベースが構築され、関心事が増えてアイデア源にもなる」という――。
セブン‐イレブンの看板、ビックカメラの外観
写真=iStock.com/Arkadij Schell(左)、winhorse(右)

AI時代の今も新聞の読み方で仕事に差が

経営コンサルタントという仕事をしている関係上、周囲の方に「仕事や生活に役立つ経済情報をどのようにして得ればいいですか」という質問を受けることがあります。

読者の皆さんもビジネスシーンで、経営や営業、企画・開発の人なら経済の動きを知って、会社の方向づけや、顧客への提案、商品開発などを行う場面があるでしょう。それ以外の仕事でも自分や家族が所属する会社や業界がどういう状況か、また、投資に役立たせるためにも経済情報は欠かせません。

今回は、私がどのように経済情報を得ているのか、主に新社会人の方に向けてそのコツをご紹介します。

日経の大きな記事やリード文だけでも読む

私が経済情報を一番得ているのは日経新聞です。毎日読みます。紙の媒体を読むこともありますし、電子版を読むこともあります。一般的に入手可能な媒体で、人と差別化された情報を得られるのかという疑問を持つ人がいますが、だいたいそういう人に限ってきちっと情報を得るように読めていません。逆に、優秀なビジネスパーソンほど、「毎日読む」を愚直に実践しています。

まず、大切なのは、大きな記事を1面から順に読むことです。自分が気になる記事だけを読んでいては、必要な情報が得られません。「会社」と「社会」は字面からしても表裏一体。どんなに強い会社、大きな会社も社会の動きには抗えません。近視眼的なニュースだけでなく、中長期的な視点で社会の大きな流れをつかむのです。

自社や得意先の根本的な動きやパフォーマンスを決めているのは、顧客であり、社会です。そうした意味で、業務に直接関係する記事だけでなく、社会が大きな関心を持っている大きな記事を読んでください。

とはいえ紙の新聞すべての記事を読むのは難しいので、1面から大きな記事に的を絞って読みます。大きな記事には「リード文」と呼ばれる全体を5、6行でまとめた文章が載っていることが多いので、それだけでも読むといい。

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撮影=プレジデントオンライン編集部
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見出しを見ない人はいないと思いますが、見出しだけでは頭に残りません。

大きな記事でも見出しのないものがありますが、その場合は最初の2、3段落だけでも読みます。それを続けることが、自身の脳のデータベースを充実させるのです。

もちろん、リード文や最初の2、3段落だけでなく、興味があれば全文を読めばいいですし、大きくない記事でも関心を持てば読んでください。