今後、住宅費が家計を大きく苦しめる
これから住宅を購入しようとする人は2つの理由で、将来の生活が今以上に苦しい状況になることが予想されます。
ひとつは金利の上昇です。短期金利、長期金利ともに上昇が予想されます。すでに住宅を取得している人でも、変動金利を選択している人たちにも影響が出ます。
もう一つの理由は、住宅価格の高騰です。とくに都内などでは、中古マンションでも1億円を切る物件を探すのは難しくなりつつあります。
こうした背景から、比較的若い層では、従来より住宅ローンの期間を長めに設定する人が増えつつあります。この場合、月々の返済額は抑えられますが、返済期間が延び、トータルでの支払額は増えます。
住居関連費の支払いが増えれば、その他の支出である、食費・教育・旅行・教養・娯楽などを減らさなければなりません。
大幅な給料アップが期待できる転職をするか、もしくは夫婦とも一流企業の正社員といったパワーカップルでない場合、ローン返済負担増は「生涯賃金」を大きく削りとることになるでしょう。もちろん住宅ローン減税などの支援はあるものの、自身の生涯賃金をある程度正確に把握したうえで、住宅ローンを組む算段をしなければなりません。
短期金利が上がれば住宅ローン変動金利も
まず、注意が必要なのは、1年未満の金利である短期金利です。これは日銀が決める「政策金利」に連動します。住宅ローンの変動金利も政策金利に連動して動きます。
政策金利は「コール翌日物」といって銀行間で1日だけ貸し借りする金利を言い、日銀が毎日その市場に介入することで一定の金利を維持しています。現状は0.75%です。そして、今後も以下に説明する理由で政策金利は上がります。
4月27、28日の日銀の政策決定会合では、0.75%の政策金利が維持されました。イラン情勢が緊迫化する前には、4月のこの政策決定会合で政策金利を0.25%上げ、1.0%にするという予想がエコノミストたちの間では大半だったものの、イラン情勢の緊迫化により経済の先行きが不透明となったため、日銀は政策金利を据え置きました。
しかし、原油価格の高騰や石油化学製品の供給懸念から、インフレも予想されています。今年に入り、比較的落ち着きを見せ始めていた消費者物価ですが、高い確率でインフレの再燃です。

