血糖値が高い人は何に気をつけるといいか。医師の牧田善二さんは「血糖値が高いこと自体では、患者さんは苦しまず、糖尿病の治療はさほど難しいものではない。しかし、どんなに血糖値をコントロールしていても、『過去の高血糖のツケ』が、10年後、20年後に合併症となって現れるケースが多々ある」という――。

※本稿は、牧田善二『腎臓 人工透析にさせない最強の医療・食べ方』(三笠書房)の一部を再編集したものです。

腎臓超音波検査を受ける高齢者
写真=iStock.com/PonyWang
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「糖尿病は、腎臓病」と心得る

腎臓を悪くして透析を必要とするケースで、最も多いのが糖尿病の合併症によるもので、全体の約4割を占めています。

血糖値が高く推移する糖尿病の患者さんは、AGE(終末糖化産物)の産生量も多くなります。高血糖状態が10年も続けば、大事な腎臓の膜にもAGEがかなり溜まってしまいます。それによって、腎臓の膜に慢性炎症が起き、穴が開いていきます。

開いた穴からは、本来であれば排出されるべきではないタンパクが尿に出てきます。アルブミンもタンパクの一種ですから、尿アルブミン値も上がっていきます。

やがて、その穴がどんどん大きくなり、また一方では膜の目詰まりも生じて、「老廃物などの不要物だけを尿に出し、体に必要な物質は血液に戻す」という腎臓本来の重要な役割が果たせなくなります。

それは、すなわち死に直結するため、腎臓の代わりに血液を濾過する透析に頼らざるを得なくなるのです。