過去の高血糖のツケが合併症になって現れる

糖尿病専門医である私のポリシーは、以前からずっと変わることなく「患者さんを絶対に透析にさせない」というものです。

血糖値が高いこと自体では、患者さんは苦しみません。それに、今はよい薬があり、糖尿病の治療はさほど難しいものではありません。しかし、網膜症や腎臓病などの合併症は油断大敵で、私は、患者さんの合併症の予兆にとても神経を使っています。

というのも、どんなに現在は血糖値をコントロールしていても、「過去の高血糖のツケ」(高血糖メモリー、メタボの烙印らくいんなどと呼びます)が、10年後、20年後に合併症となって現れるケースが多々あるからです。