不可解なミスを繰り返す部下は、なぜそうなってしまうのか。その原因は、本人の資質ではなく、脳の特性と業務環境のミスマッチにある。精神保健福祉士の佐藤恵美さんは「診断よりも仕事の仕組みを変えるべきだ」という――。

失敗を責める前に認知のプロセスを見る

多くの職場には「どうして彼/彼女はいつも同じところでつまずくのだろう」と思われている人がいます。報連相がうまくいかない、状況の読み取りに時間がかかる、指示を受けても意図とは違う方向へ進んでしまう――。

こうした人はしばしば「性格に問題がある」「やる気が欠如している」と評価されてしまいます。

ですが、外側に見える行動を自分にとっての「当たり前」で解釈し、判断することには慎重であるべきです。その背景には、自分にとっての「当たり前」では測れないことがあるかもしれないからです。 脳の働き方には、人それぞれに違いがあります。発達障害の診断を受けている人や、発達特性がある人は、その特徴が日常生活や仕事上で困難として表れやすい一例といえます。