社員の「楽しむ」空気が顧客の体験価値を高める

ビジネスは、突き詰めれば社内の空気がすべて――私はそう考えています。つくり手の気持ちや姿勢は、商品やサービスを通じてお客様に伝わるものだからです。

たとえばプロサッカーの試合。選手たちが手を抜いたプレーをしていては、観客の心が動くことはありません。ピッチに立つ選手だけでなく、監督やコーチ、トレーナー、スタジアムを支えるスタッフといった舞台裏のプロフェッショナルたちもまた全力を尽くして初めて、最高の一戦が生まれます。私たちが届けるお茶も同じです。商品開発チームがお客様と真剣に向き合ってつくり上げた商品を、店舗のクルー(アルバイトスタッフ)が精一杯のサービスとともに提供する。各々が本気で向き合った連携プレーがあって初めて、お客様に心からゴンチャを楽しんでいただけるのです。

仕事といえば苦行を連想する方もいるでしょう。しかし夢中で取り組める仕事には、楽しさがあります。もちろん、楽しいだけが仕事ではありません。インフラや精密機械を扱うような企業であれば、楽しさ以上に規律と正確さこそが大切ですし、私たちも食品衛生においては厳格な管理を徹底しています。一方、ゴンチャが掲げるミッションは「幸せを淹れよう」であり、お客様の日常にHappinessをお届けすること。ティーカフェを通じてお客様に楽しいひとときを届けるためには、私たち自身も仕事を心から楽しめていなければいけません。私の経営者としての仕事は、そのための環境づくりに集約されます。

(構成=水嶋洋大)
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