リスク最小化に「分析的」な発想
三井住友
ファイナンシャルグループ社長
宮田孝一(みやた・こういち)
1953年、徳島県生まれ。76年東京大学法学部卒業、三井銀行(現・三井住友銀行)入行。市場資金部長などを経て、2006年三井住友銀行常務執行役員、09年取締役兼専務執行役員。10年三井住友フィナンシャルグループ取締役。11年より現職。
ファイナンシャルグループ社長
宮田孝一(みやた・こういち)
1953年、徳島県生まれ。76年東京大学法学部卒業、三井銀行(現・三井住友銀行)入行。市場資金部長などを経て、2006年三井住友銀行常務執行役員、09年取締役兼専務執行役員。10年三井住友フィナンシャルグループ取締役。11年より現職。
2001年のある日、部下の弁明を聞いて、悲しい表情が浮かんだ。債券投資で、あるところまで含み損が膨らんだら、打ち切って損を出そうと決めていたのに、その水準に達しても部下が様子をみてしまった。
決めたことは、愚直に、そうやらなくてはいけない。たとえ1日待った結果、得をしたとしても、いけない。損を出すのは誰でも嫌だから、投資を手じまいして損失額を確定する「損切り」は、たしかに難しい。でも、経験では、傷んでしまった投資は打ち切って、よりチャンスのある別のリスクを取ったほうが、勝ち目がある。だが、ディーラーの世界では、それが、なかなかできない。
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