澤円さんは、「ビジネスで顧客の心を開かせるには、顧客のビジネスに強い関心を持ったうえで、その相手が満足するために何ができるかを突き詰めて考えることが重要」だと言います。ふだんの営業や交渉事に活用できる、実践的な話し方のコツとはどのようなものでしょうか。
相手の心を開かせるには「大きな主語」を使わない
ビジネスにおいて顧客の心を開かせるには、相手が属する会社や組織ではなく、その人個人と会っていることを理解し、その人に向けてメッセージを伝えることが重要です。営業であれば、あくまでその相手と会いに行くのであり、会社と会いに行くわけではありません。でも、これを案外忘れがちで、多くのビジネスパーソンが、「御社は?」という「大きな主語」で相手と会話をしてしまいます。
会社や組織などの「大きな主語」を使うと、話がぼんやりしがちになります。「この製品を使えば御社の生産性が上がります」などと言っても、どこか“グリップ感”が弱い伝え方になってしまう。なぜなら、相手にとっては、自分自身に話しかけられている感じが薄く、つい「そうだけどね」「話はわかるけど高いねえ」などと、どこか他人事でネガティブな反応をしがちになるからです。
ここから先は有料会員限定です。
登録すると今すぐ全文と関連記事が読めます。
(最初の7日間無料・無料期間内はいつでも解約可)
プレジデントオンライン有料会員の4つの特典
- 広告非表示で快適な閲覧
- 雑誌『プレジデント』が最新号から読み放題
- ビジネスに役立つ学びの動画が見放題
- 会員限定オンラインイベント
(構成=岩川悟、辻本圭介 図版作成=佐藤香奈 写真提供=株式会社圓窓)

