相手と意見や考え方が違うとき、または顧客の提案を断る場合など、仕事では「伝えづらいこと」でもしっかりと相手に伝えなければならない場面があります。ただ同時に、相手を尊重し、人間関係を損なわないような会話が必要となります。そのような場合、どのようなコツがあるのでしょうか。

意見が違うときは共通するアクションに立ち戻る

会話をするなかで、相手と意見や考え方、価値観が違うと感じたときは、まずその意見の違いの部分ではなく、「いまなんのために話しているのか」「お互い何をやろうとしているのか」という共通のアクションにフォーカスしましょう。お互いにビジネスの成功を前提としているならば、すべての議論や交渉は、意見の違いを超えて、正しくアクションするために行うものだからです。

僕自身は、そのアクションを、「世の中をよくする」ために行うものと捉えています。そのために、わたしたちは仕事を通じて共に時間を過ごしているのです。「世の中をどうしていきたいか」「どうなるとお互いにとって成功なのか」ということに、立ち戻る必要があるというわけです。

(構成=岩川悟、辻本圭介 図版作成=佐藤香奈 写真提供=株式会社圓窓)