非合理な行為がまかり通る「魔界」

読者のみなさんは、小学校のPTA※1活動に関わったことはあるだろうか。私は50歳半ばを過ぎてから長男の小学校のPTA会長を3年やり、現在数年ぶりに再び中等教育学校のPTA会長をつとめている。多くの人が「PTA活動なんてやりたくない」と思っているのも知っている。私もそうだったからだ。

※1:Parent(保護者)-Teacher(先生)-Association(組織)の頭文字をとったもの。保護者と教職員が協力して子供の健全な成長を支援する社会教育関係団体。

PTAは教育委員会や学校の下部組織ではなく、任意団体である。本来、参加するか否かは自由なはずだ。だが、現実には「やめにくい」「断りにくい」空気が根強く残っている。「一人一役」といった耳当たりのいい言葉の背後には、「やらない人は非常識」「みんなやっているのに」という、見えない同調圧力が渦巻く。こうした空気の中では、合理性や個別の事情が通用しない。