※本稿は、三嶋(原)浩子『“引退しない人生”をデザインする 無定年の設計図』(高橋書店)の一部を再編集したものです。
今までのキャリアにトッピングを
「キャリアを棚卸ししましょう」――ネクストキャリアを考えるセミナーや書籍で必ず出てくる文言です。もちろん間違いではありませんが、キャリアの棚卸しをしただけでは、次にどうするか、無定年に向けて、どう準備するかの答えは出てこない。順調にキャリアを重ねてきて「仕事が好き」な人はなおさら、次に何をすれば良いか分からなくなります。
そこで、今までのキャリアに何を足せば、無定年に生きられるネクストキャリアを生み出せるか。そう考える必要があります。名付けて「キャリア・トッピング」。今までのキャリアに何かを足すことで、自分がバージョンアップできる、という発想です。「今までの君は間違いじゃない」佐野元春さん『約束の橋』の一節から、シニアは力をもらえます。今まで歩んだキャリアは、身に付けたスキルは、間違いではない。しっかりした土台に自信を持ったうえで、そこに何をトッピングすれば無定年に向けて進化できるかを考えていきましょう。
ネクストキャリアというと、新しい何かにチャレンジすると思いがちですが、キャリア・トッピングは違う。長年培ったスキルを太らせて、使いべりのしない、社会で「長持ち」する自分に成長するのです。
何歳でも遅くない「本気の英会話」
では、どんなことをトッピングするか。どんな業界の人でも、これからますます武器になると予想されるのが英語力、それも英会話力です。理由は、様々な業種・企業において、外国人の労働者数が年々増えているからです。グラフを見ると、外国人雇用事業者数は、右肩上がりの状況が続いています。業種としては、製造業・サービス業が多く、近年は医療・福祉領域の外国人労働者数が伸びています。
日本国内の人手不足を鑑みると、この数字はますます増えるはず。となると、現場で求められるのは、外国人と意思疎通できる人材、つまり英会話力があり、組織を束ねるスキルを持つビジネス・パーソンと言えるでしょう。
「もう年だから」をやめると脳は元気になる、と脳科学者・茂木健一郎先生はご著書『60歳からの脳の使い方』(扶桑社)で説いています。脳はいくつになっても成長し、そのためには、新しいことを始める、これが重要だそうです。脳も無定年で、生涯元気を維持するためにも、新しく英会話の勉強を始めてみてはどうでしょうか。英語学の菊間ひろみ先生は『英語を学ぶのは40歳からがいい』(幻冬舎)というご著書を出されました。脳の伸びしろを信じて、今までのキャリアに英会話力をトッピングして、自分の価値を上げておきましょう。


