優秀な人間ほど、批判を受け入れられない傾向がある。失敗経験が少ないため、失敗した自分を受け入れることが苦手なのだ。自己防衛に走りがちな彼らの心を開くにはどうしたらよいのか。

防衛産業メーカーの新任CEOが自社の指揮管理の文化をつくり替えたいと思い、まず社員に10人の事業部長のパフォーマンスに関するアンケート調査に記入させ、それからそれぞれの部長と調査結果について話し合った。

話し合いはスムーズに進んでいたが、それは猛スピードで出世してきた38歳の若き事業部長の番がくるまでのことだった。「コミュニケーション・スキル」と「部下を敬意を持って扱う」という項目で低い点数がついていると告げたところ、事業部長は激しく抵抗した。彼は自分をスーパースターだと思っていた。彼は他の事業部が低迷していたときでさえ、一貫して目標を上回る数字をあげていたのである。