安全保障面でも懸念

安全保障の問題も大きな懸念材料です。トランプ氏はウクライナへの支援の削減を以前から表明していますが、これは当然ロシアに有利に働きます。また、親密な同盟国であるイスラエルがからむ複雑な中東情勢の対応にも迫られます。

そうした中、日本に最も大きな影響を及ぼすのは台湾問題です。中国は台湾へのプレッシャーを強めていますが、トランプ政権になり台湾への関心や関与がバイデン政権より落ちることとなれば、中国がさらに台湾への関わりを強める、場合によっては統一を早急に進める可能性もあります。

そうした場合に、日本も紛争に巻き込まれる可能性も否定できません。北朝鮮の問題も同様です。

米国の関与が減れば、パワーバランスが変わり、日本の対応も変わらざるを得なくなる可能性もあります。もし、紛争が起これば日本の政治、経済にも少なからぬ影響があることは容易に想像できます。

いずれにしても、トランプの今後の発言や新政権の具体的政策に注目です。

【関連記事】
トランプ氏にあんなことができるのは安倍首相だけだった…外務次官が思わず「ダメです」と止めた"仰天の一言"
イスラエル軍を停戦させられるのは「1人」しかいない…ネタニヤフ首相が「借りがある」最高権力者の名前
「深圳の日本男児」はなぜ狙われたのか…習近平政権が隠す「日本に憧れる中国人が"異常な反日"にはしる理由」
「アンチ安倍」発言がここへきて裏目に…「石破茂首相と新大統領の首脳会談」が成功しそうにない残念な理由
だから中国は尖閣諸島に手を出せない…海上保安庁が「領海警備」「海難救助」以外にやっている知られざる仕事