12年12月に新首相に就任した安倍晋三氏が、日本経済の再生プランとして提示したのが「アベノミクス」と呼ばれる経済政策だ。日本再生は国民が期待するところだが、アベノミクスで可能なのか、識者に聞いてみた。
内閣府副大臣 
西村康稔氏

【西村康稔】われわれ安倍政権は円高・デフレからの脱却を経済再生の最優先課題に掲げ、その政策を「3本の矢」として示す。

1本目の矢は「大胆な金融緩和」。政府と日銀は13年1月22日に共同声明を発表した。日銀は物価上昇率目標2%を導入、2014年から無期限の金融緩和策を実施。政府も規制緩和・制度改革等で成長強化をはかる。2本目の矢は「機動的な財政政策」。将来性があり生産効率を上げる研究開発や、羽田空港のさらなる国際化など国際競争力につながるもの、急がれる防災対策への財政出動だ。3本目の矢は「民間投資を喚起する成長戦略」。ビジネス・雇用を創出する規制緩和や減税だ。これらで円高・デフレから脱却し、安定的な成長をはかる。その基本設計をマクロの視点から行い、効果を注視するのが「経済財政諮問会議」だ。

(野崎稚恵=構成 宇佐美雅浩=撮影)
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