すぐやる人とそうでない人の違いは何か。心理学者の内藤誼人さんは「他人の評価は、自分ではどうにもできないことだから、考えても時間と労力のムダづかいでしかない。さらに、行動もできなくなる。企画書を作るときでも、人間関係でも、評価に怯えてビクビクしなければならなくなり、取りかかりが遅くなったり自然な会話ができなくなってしまう」という――。
※本稿は、内藤誼人『考えすぎて動けない自分が、「すぐやる人」に変わる本』(明日香出版社)の一部を再編集したものです。
完ぺき主義の人ほど、取り組むのが遅くなる
優柔不断で、なかなか行動を起こせない人には、ある共通点があります。
それは、「完ぺき主義」であること。
米国メリーランド州にある、カトーバ大学のシェイラ・ブラウンロウは、96名の大学生に「完ぺき主義」を測定する心理テストを受けてもらい、レポート・課題・試験の準備に取り組むのが早いのかどうかも教えてもらいました。
すると、完ぺき主義の得点が高い人ほど、取り組むのが遅かったのです。
というわけで、フットワークの軽い人になりたいのであれば、完ぺきにやろうとせず、少しくらいはいいかげんであったほうがよいわけです。
「まぁ、80点くらいとれればいいか」という感じで、気軽に取り組んでしまったほうがいいのです。そのほうが、すぐに行動を起こすことができます。何しろ、余計なプレッシャーを感じずにすみますから。
仕事に取り組むときも、目標のハードルを下げておいたほうがさっさとスタートできます。
私が本を執筆するときの姿勢がまさにこんな感じで、「絶対に売れる本を書かなければ」などということは微塵も考えません。
あまり意気込みすぎると、いつまで経っても執筆のスタートが切れなくなってしまいますので、「まぁ、それなりに売れてくれれば御の字だな」と気軽に考えて、書けそうなところから書いていきます。