年をとっても若々しい人は何が違うか。心理学者の内藤誼人さんは「私たちはお年寄りについて考えていると、無意識のうちにそれが行動に影響し、物憂そうにゆっくりした動きになってしまう。一方で、いくつになっても『私はまだ若い』という意識を持つようにすると、足を高く上げて、腕を大きく振り、颯爽とした歩き方になる。行動をスピードアップするには、『老けた』と絶対に思ってはいけない」という――。

※本稿は、内藤誼人『考えすぎて動けない自分が、「すぐやる人」に変わる本』(明日香出版社)の一部を再編集したものです。

リラックスした高齢の女性
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いくつになっても「私は若い」という意識を持つべき理由

40歳になろうが、50歳になろうが、「私も老けたなぁ」などと思ってはいけません。なぜかというと、「老けた」と思っていると本当にどんどん老け込んでしまい、バイタリティも萎んでしまうからです。

自分が年をとったと思っていると、それが無意識に行動に影響を及ぼす「プライミング効果」を引き起こし、キビキビと動けなくなってしまうことも実験で確認されています。

ニューヨーク大学のジョン・バルグは、30名の大学生を半分に分け、実験群には「お年寄り」について考えさせ、コントロール群にはどうでもいいことを考えてもらいました。

そして、参加者が実験室を出てから約10メートルを歩くスピードをこっそりと測定してみると、次のグラフのような結果になったのです。

お年寄りについて考えていると、無意識のうちにそれが私たちの行動に影響します。

物憂そうに、ゆっくりした動きになってしまうのです。

というわけで、自分が老けたなどと思わず、「私はまだ若い」という意識を持つようにしたほうがいいですね。

そのほうが足を高く上げて、腕を大きく振り、颯爽とした歩き方になります。

当然、すべての行動もスピードアップするに違いありません。