心を整えるには何をすればいいか。心理学者の内藤誼人さんは「米国カンザス大学のマーク・ランダウは、物理環境を整えると心が整ってくると言っている。それを体現するように、クリエイティブ・ディレクターの佐藤可士和さんの仕事場には余計なものが一切置かれていない。『雑念ばかりが頭に浮かんでしまう……』という悩みを持つ人は、ごちゃごちゃした環境を見直すといい」という――。

※本稿は、内藤誼人『考えすぎて動けない自分が、「すぐやる人」に変わる本』(明日香出版社)の一部を再編集したものです。

丸めた紙を両手に持ってデスクに座るビジネスウーマン
写真=iStock.com/Boris Jovanovic
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佐藤可士和の仕事場が美しく整理されているワケ

私たちの心は、自分が置かれた環境の影響を受けます。

サウナに行って汗を流すと、心の中もサッパリしてくるでしょう。

そういう状態を最近では「ととのう」と表現するらしいのですが、身の回りをきれいにして、きれいに整った環境に身を置くようにすると、サウナに入らずとも「心が整ってくる」ものです。

米国カンザス大学のマーク・ランダウによると、IDカードを机の上の決まった場所にきちんと置き、水のペットボトルもいつも決まった場所に置くなど、整った物理環境を整えると、心が整ってくるとのこと。

目の前の仕事に集中でき、余計な悩みや心配事を考えなくなるのです。

机の上がごちゃごちゃしていて、資料が乱雑に積み上がっているような状況ですと、おそらくは仕事に関係のないことばかりが頭の中に浮かんでくるでしょう。

物理的な環境の秩序が保たれていないと、心理的な秩序も保てなくなるのです。

クリエイティブ・ディレクターの佐藤可士和さんの仕事場は、とても美しく整理されているそうです。整理されているというより、余計なものが一切置かれていないのだそう。

そういう状態だからこそ、目の前の仕事に集中できるのではないでしょうか。

「雑念ばかりが頭に浮かんでしまう……」という悩みを持つ人はけっこう多いのではないかと思いますが、その原因は、ごちゃごちゃした環境にいるからかもしれません。