プライドを刺激することでやる気を引き出す

会社に所属している人であれば、「仕事として割り当てられたことをやらないのなら評価を下げます」と言えばいいだけの気がします。とはいえ、プライドが高かったりすると「やってらんねぇよ!」と反発されたり、わざとクオリティを落とされたりしてしまう可能性もあります。

そのエンジニアが抜けたら会社的に痛い状況だと、この言葉はリスクの大きな賭けになってしまいますよね。そんな場合は、プライドをくすぐるという手法がおすすめのような気がしています。

例えば、「イヤだからやらないのか、それともできないのか、どっちなんでしょうか?」みたいな伝え方をしてみるわけです。すると、プライドの高いエンジニアの場合は「こんなこともできないと思われたくない」と勝手に考えて手を動かしてくれることがあるわけですね。

ただし、これを言うと嫌われる可能性もあるので、言い方には注意が必要。それに本当に失いたくない優秀なエンジニアなら、その人がやりたくないような面倒な仕事をやってくれる外注先や部下を見つけ出して、丸投げできる体制にしたほうが最終的にいい結果が出るような気がしますけど……。

「偉くてめんどくさい人」はどう褒めるべきか

【ゴルフ好きの偉い人をうまくおだてたい】

・ダメな言い方
そのスコアはすごいですね!

・うまい言い方
すごいですね! 始めたばかりなのに上達が早いですね!

部下のやる気を出させたいので褒めることもあれば、目上の人に花を持たせるために社交辞令で褒めなきゃいけないこともあります。前者はよくあるパターンなのですが、面倒くさいのは後者のほう。年配であればあるほど経験を積んでいるので、「すごいですね」とか適当に返したり、ヘンに誇張して褒めると、へそを曲げてイヤミを言ってきたりする人もいます。

実はそういうケースでは、2種類のパターンがあります。「言ってほしいことが決まっている場合」と「褒め方を工夫しないといけない場合」です。

まず、前者の場合。例えば「海外旅行でスキューバダイビングに行ったよ」といった自慢話ですが、こういうパターンは特に気を使った褒め方をしなくても、相手の言ったことを普通に褒めていれば満足するし、コミュニケーションが成立します。その際のポイントを挙げるなら、褒めるときに「もう一言」を付け加えることです。

例えば、「すごいですねー」の後に、「自分も行ってみたいです」とつけたり、ゴルフのスコア自慢とかでも「上達が早いですね!」とか付け加えるだけで十分です。

拳を握っているスーツ姿の男性
写真=iStock.com/mapo
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