※本稿は、猪原敬介『科学的根拠(エビデンス)が教える 子どもの「すごい読書」』(日経BP)の一部を再編集したものです。
子どもが本に興味を示さない“置き場所”
「家にはそれなりに本があるが、子どもはそれらの蔵書にも、家にない新刊などにも興味がない」という状態を想定して書きたいと思います。読み聞かせのための絵本、本人の一人読みのための本、どちらにも当てはまる話です。
子どものために買った本はどこにどのように配置するのがよいでしょうか。
買ってきた本に子どもが興味を持てば、子どもに渡しておしまい。子どもが興味を持たなかったら、保護者自身の本棚に差し込んだり、下手をすれば、押し入れに入れてしまっていたりするのではないでしょうか。
本は基本的に、子どもの部屋に置くのがよいと思います。子どもの部屋がない、という場合でも、どこか一角を子どものスペースとして準備してあげることができれば十分です。子どもの本を収めるための専用の本棚は、やはりあったほうがよいです。
せっかく買った本を、子どもが見られない、手に取れないような場所に置いていては、何の意味もありません。大切な投資だと思って、本棚は用意しましょう。
このとき、背表紙だけが見えるように本を差す「棚差し本棚」のスペースとともに、表紙を見せてディスプレイすることもできる「ディスプレイ本棚」の購入を検討しましょう。新しく買った本や、以前に買ったけど読んでくれなった本のうち、今なら興味を持ってくれるかもしれない本などは、表紙を見せるディスプレイをします。
思わず本に手を伸ばす仕掛けとは
本屋さんの児童書コーナーや学校図書館をイメージするといいでしょう。子どもの目の高さくらいまでの大きさの本棚で、表紙がこちらを向いて(さらにポップ広告なども添えて)本が魅力的に映るように工夫されています。
ディスプレイ本棚はけっこう高価な場合もありますので、購入は普通の棚差し本棚にして、部屋の中にディスプレイできる別の場所を見つけるというのもよいでしょう。ちなみに我が家では、子どもがまだ3歳なので絵本や図鑑ばかりですが、小さいけれどしっかりしたディスプレイ本棚を購入し、それではスペースが足らないので、段ボールで自作した棚差し本棚を置いています。うまいこと節約しながらやりましょう。
もうひとつのお勧めは、少しだけ本棚以外にも別置することです。子どもの部屋の本棚以外の場所、リビング、食事をする場所、廊下、トイレ、玄関などのうち、本を置いても差し支えなさそうな1〜2カ所に、2〜3冊程度の本を置いておきます。ちょうどよい置き場所がなければ、キャスター付きワゴンなどをちょっと物を置くスペース兼本の別置場所として使うのもよいでしょう。
本棚は、配置によっては子どもにとってアクセスしやすいものではなくなります。


