円安傾向が続いている。海外旅行にはお金がかかるうえに、日本国内の宿泊費も高騰している。どうすればいいのか。85歳の現役投資家である石井勝利さんは「円安になるとハワイへの旅行者が少なくなる。お金はかかるが、空いているので行くにはチャンスだ」という――。

※本稿は、石井勝利『85歳、現役・投資家のお金の哲学』(SBクリエイティブ)の一部を再編集したものです。

日本中の観光スポットに押し寄せる外国人客

この本を書いている時点では、円がドルに対して、大幅な安値を付けています。アメリカの好景気、利下げが遠のくのに対して、日銀が、円安の要因である低金利を是正しないために、投機筋も参加して、円売りになっているからです。

円が安いということは、海外の品物が高くなる。飛行機や海外のホテルなどの利用料金が高いということです。それに対して、海外の人が日本で物を買い、サービスを受けるのは、割安になります。

そのために、2024年になってから、海外からの旅行者が急増しています。その結果、都市部や地方の観光スポットには、外国人が押し寄せています。

円が安いので、日本人は海外に行くと昔よりもお金がかかり、国内旅行を優先しなければなりません。インバウンドと日本人が観光地に押し寄せるので、京都などの外国人に有名な観光地は、人であふれて、観光公害の状況を呈しています。

ワイキキ ビーチ ホノルル ハワイ
写真=iStock.com/TriggerPhoto
※写真はイメージです

今こそハワイに行くのがチャンスだ

とくに、我々が困るのは、ホテルの宿泊費が高騰していることです。観光地だけではなく、東京のホテルも、ビジネスホテルは急激な値上がりとなっています。

円安は、日本人に人気のあるハワイへの旅行者が少ないようです。そこで、日本人が行きたい人気の海外観光地は割合空いていますので、少し高いわけですが、行くにはチャンスかと思います。

円が安いので、お金がかかるのですが、日本人が押し寄せない海外の人気地は、むしろ、逆転の発想でお勧めではないでしょうか。お金でも、行動でも、流れの逆を行くことで、楽しみが増え、行って良かったという思い出になります。

お金は一定でも、旅行に限らず、使い道の良い方法で消費を楽しみましょう。割高だから行かない、というのではなく、あまり行けない時に行くという考え方が、お金の使い道が良いことになります。