相手を接待するためにどれだけ考え抜いたか

毎日、目上の人たちと飯を食う。それを10年続けよ<br><strong>プロデューサー おちまさと●</strong>数多くの番組の企画・演出・プロデュースや企業プロデュースを手がける。
毎日、目上の人たちと飯を食う。それを10年続けよ
プロデューサー おちまさと●数多くの番組の企画・演出・プロデュースや企業プロデュースを手がける。

接待にしろ何にしろ、「予算が少ない」って嘆く人が多いですよね。でも、そういう人はお金があってもダメだと思います。「予算がデカすぎてさぁ」って、今度はお金があることを言い訳にしますよ。

僕は予算が少ないと燃えるタイプ。予算ないんだ、じゃあ企画力の見せどころだって。意外と低予算のほうが火事場の馬鹿力でいい企画を生んだりするので、そこで嘆かないことがまず大事です。

じゃあ、どうすれば少ない予算でいい接待ができるのか。まず目標設定をきちんとすることです。接待することの意味は、契約を取ったり相手と良好な関係を築いたりすることですよね。僕は「ネクスト&リピート」ってよく言うんですけど、接待した相手には「こいつともう一度会いたい」と思わせないといけません。

でも、接待が下手な人は一度食事をしただけで満足してしまう。そうならないためには、「この接待はなんのためにやるんだ」と、常に目標設定に立ち返ってみる必要があります。

その視点を持つと、高級な店に連れていくことが必ずしもいい接待ではないと気づきます。食事はきっかけにすぎない。

それより重要なのは、相手を接待するためにどれだけ考え抜いたかということ。相手のためにかけた時間や手間ひまは、伝わらないようで実はよく伝わります。

僕は人間・小沢一郎さんが大好きで、2008年8月に小沢さんと一緒に本を出させていただいたのですが、その後、僕が結婚したことがニュースで流れると非常に早い段階で小沢さんから連絡があり、お祝いの席を設けてくれることになりました。