かつての「KY」批判はアンガージュマンだった

本当に読むべきなのは、「大きな空気」である<br><strong>評論家 坪内祐三</strong>●1958年、東京都生まれ。早稲田大学大学院修了。月刊誌「東京人」の編集者を経て、独立。
本当に読むべきなのは、「大きな空気」である
評論家 坪内祐三●1958年、東京都生まれ。早稲田大学大学院修了。月刊誌「東京人」の編集者を経て、独立。

私たち、今50代初めの世代は、高校、大学の頃、シラケ世代と呼ばれた。

その上の世代の人たち(いわゆる全共闘世代)に比べて、社会に対して熱くなく、それがシラケているように見えたのだろうか、実際、そのような年長者たちからのレッテルとは別に、私たちは、シラケ世代だった。

シラケたこと、つまり場の空気が読めない発言や行動を誰かがおこなった時、私たちは、即座に、シーだとか、シラーだとかいった言葉を口にした(そういう私たちの攻撃の対象になるのは友人同士ではなく、むしろ、年長者、教師であるとか修学旅行でのバスガイドさんであるとかのことが多かった)。