民主党の代表選挙が9月10日に告示されたが、総選挙後の野党転落が確実とあって注目度はいまいち。
だが、野田佳彦首相は代表再選による長期政権に自信満々。2年後のソチ冬季五輪に首相として出席したい、との“野望”まで口にした。
野田氏は7月のロンドン五輪開会式への参加を望んでいたが、消費増税国会が山場を迎えていたため断念。8月21日に首相官邸で開かれた首相番記者とのオフレコ懇談では「そりゃあ五輪には行きたかったし行くべきだった。次はソチですよ」と発言。同席した首相秘書官が記者団に「いまのは完全オフレコで」とすかさずダメ出しした。
このときの懇談での野田氏は、消費増税法案成立で歴史に名を残せたという自負や満足感のせいか、舌は滑らか。
「選挙制度改革法案や特例公債法案など、まだまだ、やらねばならないことがある」
と意欲を示し、内閣支持率の低迷についても「あまり気にならないですよ。だって下がるようなことをやっているから。そのわりには、支持率が意外とあるなと思っていますよ」と余裕も見せた。
李明博大統領の竹島上陸については「大統領は私に『愛国心を煽るようなことをしない』と言っていたので、凄い人だなと思っていたが、結局こうなるのか」と落胆を見せたが、「毅然と、クールに対応する」とキッパリ言い切った。
野田氏は、これまで語らなかった秘話もいくつか明かしている。
たとえば、夫人に叱られるので首相公邸内でタバコを吸えず、わざわざ公邸の中庭に出ている「ホタル族」であること、ロンドン五輪は家族とではなく公邸で1人淋しく観戦したこと、昔は夫人と一緒だった晩酌も、いまは1人であること、大学卒業時に新聞社2社に合格していた、などのエピソードを披露した。
また野田氏は、記者から「お笑いタレントのダチョウ倶楽部の上島竜平に少し似ている」と言われてやや不満げな表情を見せたものの、大学時代にフジテレビのクイズ番組に出演し二度、優勝したという秘話も明かした。
「クイズで優勝して20歳でアメリカ旅行。最後の問題は“森昌子の出身県はどこか”でした」
「退陣時期は?」という問題に、野田氏はどう答えるのだろうか。