不快に感じる相手と出会ったらどうすればいいか。フランスの哲学者のマクシム・ロヴェールさんは「バカとは人生で挑むべき課題である。あなたの知性と機転を見せる大チャンスと捉えられるとその出来事は好転する。対面しても理性を保ち、焦らず、粗暴なふるまいをするのではなく、自分から折れて平和に解決することを心がけるべきだ」という――。
※本稿は、マクシム・ロヴェール(著)、稲松三千野(訳)『フランス人哲学教授に学ぶ 知れば疲れないバカの上手なかわし方』(文響社)の一部を再編集したものです。
人に対していくらでも不満がある人への対応
不満がたまると他の人に吐きだし、何にでも文句をつけるバカがいます。
そういうバカは、あなたにさんざん人の悪口を聞かせてくることがあります。あらゆる悪口が大好きで、人の悪口ならいくらでも言えるので、嬉々として悪口を言いつづけます。
あなたが黙って口を挟まずにいれば、それだけであなたのことを本当に素晴らしい人だと思ってくれます。
でも、そういうバカは、後でまた怒りがたまってきたら、別の話し相手を見つけて、また果てしなく悪口をぶちまけます。
人に対していくらでも不満があるので、今度はその新しい話し相手に、あなたのことで不満を言いかねません。
あなたに対して、どんなふうに、どうして、どのくらいがっかりしているかを、延々と語るわけです。
本稿の内容
・バカに目撃者はいない。いるのは共犯者だけである。
・否応なしに巻きこまれてしまうからこそ、わたしたちはバカに関心をもち、行動して状況を変えたいと考える。
あなたはバカより優位な立場にいる
バカはもれなく劣った人間ですが、だからといって、全人類に絶望するほどの理由にはなりません。みなさんもそう思いますよね(ただし、ここまで読んできたけれどもさっぱりわからなかった、という場合は別です)。
みなさんは、バカのせいでパニックになったのも、もう収まりましたね。それなら、おわかりいただけると思いますが、バカに出会うと、こちらの身には一度にいろいろなことが起きます。
① モラルのギャップを感じる(バカのほうが低い)。
② 挑むべき課題が生じる(バカのモラルが低いせいで起こる事態に備えなければならない)。
③ 相手はバカなので、必然的にこちらが一歩リードし優位に立つ。
② 挑むべき課題が生じる(バカのモラルが低いせいで起こる事態に備えなければならない)。
③ 相手はバカなので、必然的にこちらが一歩リードし優位に立つ。
まだ自分のほうが優位な立場にいると思えませんか? ①と③をよく読んでください。向こうはモラルの低いバカです。