介護の必要が生じたからといって、すぐに介護施設に入所できる可能性は極めて低くなっている。全国各地に5500以上ある特別養護老人ホームは、そのほとんどが満床状態。申し込みから入所までに2年以上かかることも珍しくない。

一方、有料老人ホームの入所には、十分な調査に時間が必要で、高額な費用を考えれば即断することは難しい。また、介護保険の申請からサービス利用まで、手続きに要する時間は1ヵ月を見なければならない実情を考えれば、「在宅介護」の時間を、多くの家族が経験することになる。