他人に嫌われる人にはどんな共通点があるのか。福厳寺住職でYouTuberの大愚元勝さんは「言葉遣いが荒い人、嫌みが多い人は嫌われやすい。これは、仏教で言う「慢」や「瞋」がタレ流されている状態で、その人の心がギスギスしている証拠だ」という――。
色合いの効果で叫ぶ男の焦点を当て解除された影
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「できるだけ話したくない人」の共通点

世の中には2種類の人がいます。

「もっと話をしていたい」と思われる人と、「できるだけ話したくない」と思われる人です。

「できるだけ話したくない人」には、共通点が3つあります。

1、言いたいことを一方的に話す
2、使う言葉や言葉遣いが荒い
3、嫌味や余計な一言を言う

の3つです。

それぞれをもう少し深く見ていきましょう。

言いたいことを一方的に話す、はマナー違反

会話は言葉のキャッチボールです。言葉とは、その人が感じたこと、考えたことです。

つまり会話とは、思考や感情のキャッチボールなのです。互いに思ったこと、感じたことを投げかけ、受け取る。それが会話であることを忘れて、一方的に自分が言いたいことだけをまくし立てるのは、マナー違反です。これをやられたら、その人と話をするのが嫌になります。

問題は、自分の会話が自分で見えないことです。知らず知らずのうちに、つい、自分のことばかり話してしまいます。

私はこの現象を、「エゴのタレ流し」と呼んでいます。

エゴとは自我じがのこと。仏教では、人が自分をこの世で一番大切な存在として愛おしむ本能のことを、「自)」、あるいは「」と呼びます。

私が、私を、私に、私の、私だけ……

自我は「わたし」を一方的に主張して、相手に付け入る隙を与えません。もちろん相手にも自我がありますから、これをやられたら、相手の自我が傷つくのです。

かくして「自我」VS「自我」がぶつかり合った結果、弱気な方、繊細な方が、表面上では相手に合わせ、心の内では、「もうこの人とは話したくない」と、相手を嫌悪することになるのです。