節約上手な人の中には20代、30代で貯蓄1000万円を達成する人が少なくない。ファイナンシャルプランナーの高山一恵さんは「彼女たちの金銭感覚や資金管理は、お金のプロである私も驚くほどですが、ある大事な視点が欠けていて心配になることもあります」という――。

※この連載「高山一恵のお金の細道」では、高山さんのもとに寄せられた相談内容をもとに、お金との付き合い方をレクチャーしていきます。相談者のプライバシーに考慮して、事実関係の一部を変更しています。あらかじめご了承ください。

計算機
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20代で貯蓄1000万円を超える節約術とは

私のところには、女性のお客様が数多くマネー相談にいらっしゃいますが、中でも驚くのは、年収300万~400万円台なのに、若くして1000万円を貯めている女性たち。そこで今回は、中でも印象的・象徴的だと思った3人のアラサー女性をご紹介したいと思います。

平成生まれのアラサー女性、水野文さん、佐々木亜子さん、竹中紋子さん(すべて仮名)。皆さん正社員の独身で一人暮らしを満喫されていること、そして「節約上手」であることが共通しており、すでに1000万円以上の貯蓄があります。

<今回の登場人物>
水野文さん(仮名)28歳 金融機関勤務 年収450万円 貯蓄1000万円
佐々木亜子さん(仮名)29歳 メーカー勤務 年収300万円 貯蓄1000万円
竹中紋子さん(仮名) 33歳 サービス業 年収460万円 貯蓄2000万円

Instagramを利用して美容院代を浮かせるのは常識

金融知識が豊富なこともあり、投資信託に力を入れているのが銀行勤務の水野さん(28歳)。他の2人も水野さんほどの知識はないものの、お金に関する情報を入手するのが日課になっていると言います。

よく見るのは成田悠輔さんや中田敦彦さんの動画で、世界情勢や金融知識もタダで仕入れるのが基本。本を買うことはなく、YouTubeやInstagramなどを見て勉強し、3人全員、アメリカの代表的な株価指数「S&P500」に連動した投資信託を運用していました。

SNSの活用は金融知識の入手にとどまらず、美容院代を浮かせるのにもInstagramを駆使しているとのこと。どういうことかと思えば、カットモデルの募集をInstagramで見つけ、さまざまな美容師の卵を渡り歩いてヘアカット代もタダで済ませると言います。

私はこの奥義(?)を水野さんからお聞きしましたが、節約術界隈では知られた方法だそうで、その後も節約上手の女性たちから「私もカットモデルで切ってます!」と何度かお聞きしました。