※プレジデント編集部で全国の1000人を対象にアンケート調査を実施。消費者にとって身近な小売り・サービスの22部門において、いまもっとも好きなブランドを選んでもらいランキングした。回答者は男女各500人、20~60代の各200人。(2010年・雑誌掲載当時)
スターバックスコーヒー(以下スタバ)が2位以下を圧倒的に引き離し、最も好きなコーヒーチェーン1位を獲得した。興味深いのは、近隣にスタバがない場合、徒歩や車、電車などの交通手段を使ってでもスタバに行きたい、すなわち「わざわざ行きたい」という人がほかに比べて圧倒的に多いことだ。これはブランド力の構築に成功したからにほかならない。なぜ、スタバだけがそれを実現できたのだろうか?
そもそも、スタバが上陸する前からわが国においてもコーヒーチェーンは存在したが、都心部において200円台と単価の低い商品を販売する場合、どうしても回転率至上主義、すなわち、お客がコーヒーを購入すると、すぐに飲んですぐに退店してほしい、といったサービスを提供する店がほとんどだった。