社長に就任した2001年もコマツの経営には逆風が吹いていた。主力の建機需要の低迷とITバブル崩壊を受けたエレクトロニクス部門の不振とで、02年3月期には806億円の最終赤字を計上する。そこで私は、経営の抜本的な構造改革に踏み出す決意をした。

最初に、いくつかのキーワードを練り上げた。まず「経営を見える化する」などの4点を打ち出して問題点の指摘と今後の方向性を示し、そのうえで「ダントツ商品をつくろう」と呼びかけた。

紙の上で書くことで無駄が除かれ思考力が磨かれる
紙の上で書くことで無駄が除かれ思考力が磨かれる

「ダントツ商品」。いまひとつ洗練には遠い言葉かもしれないが、そのためにかえって力強く、印象的でもある。このキーワードを使い、私は次のようなメッセージを社内に発した。