手紙、レポート、単行本、ブログ……。ひと口に文章といっても、いろいろな種類があります。それぞれ目的や読者が違いますから、それにふさわしい筆致やトーンも決して同じではありません。したがって、TPOを踏まえて書くというのが、いい文章の第一歩だといえるでしょう。

誰に何を伝えたいかによっても、文章の書き方は変わってきます。たとえば、書物の場合、読者は僕のことを直接知らない不特定多数です。当然、理解度にも差があるし読み方もさまざまでしょうから、最初に最大公約数を想定し、その人たちに向けて僕の思想や哲学、あるいは経済や経営に関する考え方が、できるだけ正確に伝わるような書き方をするようにしています。