派遣分野で続く慢性的人手不足

新型コロナウイルスの感染拡大で経済活動が停滞し、人材業界も急激な落ち込みを見せました。日本生産技能労務協会の発表する調査結果によると、人材の不足感を示す指数が23となっており、2019年末調査時の数値78と比べ、大幅に低下しています。コロナショック以前の水準に戻るのは早くても2021年初旬になるでしょう。

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今回特に落ち込みが顕著だったのは広告求人、人材紹介を行うリクルーティングの分野です。求人広告の掲載の取りやめや、仲介手数料を企業側が絞ったことで案件獲得が難しくなっているのが主な要因です。

それに比べて、落ち込み幅が少なかったのが人材派遣、スタッフィングの分野です。大きく落ち込んだリーマンショック時の市場変化を見ても、翌年には製造派遣はいち早く回復を見せており、今回も早期回復が見込めます。

ですが人材派遣の分野では、コロナショック前からの慢性的な人材不足が続いています。