新聞やテレビなどの情報を有効活用する方法が平易に説かれている。池上氏はベテランのジャーナリストであり、情報のプロだ。その経験が果たしてビジネスマンなどの参考になるのか、という疑問をぶつけると、ジャーナリストも一般の人とニュースソースが著しく異なるわけではない、と言う。その好例が、国際政治の情報戦だ。

<strong>池上 彰</strong>●いけがみ・あきら 1950年生まれ。73年NHK入局。報道記者として、松江放送局などを経て、報道局社会部へ。その後、首都圏向けニュース番組のキャスターを5年間、「週刊こどもニュース」のお父さん役を11年間務めた。2005年NHK退社。現在はフリージャーナリストとして活躍中。
池上 彰●いけがみ・あきら 1950年生まれ。73年NHK入局。報道記者として、松江放送局などを経て、報道局社会部へ。その後、首都圏向けニュース番組のキャスターを5年間、「週刊こどもニュース」のお父さん役を11年間務めた。2005年NHK退社。現在はフリージャーナリストとして活躍中。

「諜報活動をする人たちの情報源の98%は、対象国の新聞などの公開情報です。それをどう加工するか、が彼らの腕の見せどころになる。新聞などから得た複数のインフォメーションを掛け合わせ、新しい視点を導き出す。その視点がインテリジェンスです。皆さんもニュースソースを活用して、自分のインテリジェンスを仕上げてみたらいかがですか、というのが本に込めたメッセージです」

(大杉和広=撮影)