原本は1985年に出版された出久根達郎さんのデビュー作。のちに文庫化もされたが、ここ10年ほどは双方の版が絶えていた。だから「どうしたら読めますか?」と、著者のもとへ問い合わせをしてくるファンも多かった。

<strong>出久根達郎</strong>●でくね・たつろう 1944年、茨城県生まれ。高度成長期に上京し、古書業界に入る。73年、独立して杉並区高円寺に古書店・芳雅堂を開業。そのかたわら質の高いエッセイや小説を次々発表し、講談社エッセイ賞や直木賞を受賞。最近の著書に『夢は書物にあり』『春本を愉しむ』『御留山騒乱』などがある。
出久根達郎●でくね・たつろう 1944年、茨城県生まれ。高度成長期に上京し、古書業界に入る。73年、独立して杉並区高円寺に古書店・芳雅堂を開業。そのかたわら質の高いエッセイや小説を次々発表し、講談社エッセイ賞や直木賞を受賞。最近の著書に『夢は書物にあり』『春本を愉しむ』『御留山騒乱』などがある。

「ごめんなさい。古本屋さんで探してみてください」

(尾崎三朗=撮影)