バイデンも意外と中国に強硬的だった
日本での米国論評ではドナルド・トランプ大統領がジョー・バイデン元副大統領に対して中国に対して強面の対応を行うとする向きが多い。また、万が一バイデンがトランプに勝利した場合、親中的な外交安全保障方針に転換する可能性を恐れる声も少なくない。多くの日本人有識者がバラク・オバマまでの歴代大統領と比べて、トランプ大統領の中国に対する言動の厳しさから、そのような印象を持つことは自然なことだろう。
しかし、米国の政治的プレーヤーの対中姿勢は大きく転換しつつあり、バイデンが中国に対して弱腰であるとする見方は必ずしも正しいものとは言えなくなっている。
現在、中国に対してトランプとバイデンのどちらが強硬なのか、これは2020年大統領選挙のテーマの1つとなっている。そして、共和党側・民主党側ともに相手に対して一歩も引かない姿勢を打ち出している。
米国大統領選挙では、CMが選挙キャンペーン上重要な意味を持つ。特に自陣営のポジティブな要素を伝える宣伝だけでなく、相手陣営のネガティブな要素を強調する広告は極めて有効なツールとして活用されている。いわゆるネガティブキャンペーンである。