新型コロナウイルスの影響で収入が減少し、住宅ローンの返済が滞るとどうなるのか。ファイナンシャルプランナーの黒田尚子氏は、「優遇金利が受けられなくなる、新たなローンが組めなくなるなど、多くの不利益を被る。最悪なのは、もし夫などの債務者がコロナで亡くなっても、団体信用生命保険(団信)が履行されない可能性があることだ」という——。
借金の管理をする女性
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収入減少した家計では住宅ローンなどの固定費は痛い

4月7日に発令された、新型コロナ特措法に基づく緊急事態宣言から2週間が経過した。実施期間は5月6日までとされているが、感染者数の拡大ペースや医療機関の状況等によっては、期間が延長される可能性もある。

おそらく、ほとんどの人が、事態の収束までには、さらに時間がかかること。そして、国民生活や経済への影響も長期化することを予想しているのではないだろうか。

外出自粛を受け、休業や営業時間短縮を求められた飲食店等のオーナーは、「店を開けなくても、家賃や光熱費などのコストがかかる」と固定費の負担を訴えているが、それは、個人も同じこと。収入減少が続けば、真っ先に住宅ローンなど固定費の支払いが滞る。

そこで今回は、コロナショックによって、住宅ローンは払えなくなった場合にどうなるか? どのような対処法があるかをご紹介しよう。

※以下、2020年4月21日時点の情報をもとに執筆