新型コロナ対策特措法に基づく緊急事態宣言が出されてから2週間。各地の学校で休校措置が続くほか、厳しい外出制限、営業制限が加わり国民生活は逼塞している。医療崩壊やウイルス感染を恐れて、このまま「家にいる」のが正しいのか。子供たちの未来のために、橋下徹氏が一歩踏み込んで政治に提言する。プレジデント社の公式メールマガジン「橋下徹の『問題解決の授業』」(4月21日配信)から抜粋記事をお届けします。

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日本政府の対応が迷走している理由はこれだ

今般、新型コロナウイルス感染症の拡大を防ぐために、日本政府は緊急事態宣言を全国に対して発した。各都道府県知事も完全に緊急事態モードだ。

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【1】命を守るために、社会経済活動を抑制する。
【1‐A】それによって営業停止した事業者には、国家の財政破綻までを覚悟して支援を行う。
【1‐B】営業停止した事業者だけを破綻させ犠牲にする。

【2】国家が財政破綻することや営業停止した一部の事業者を犠牲にすることを回避するために、社会経済活動の再開をある程度容認し、その場合には、感染によって死亡者がある程度増加することを容認する。

コロナウイルスCOVID-19雇用の問題で閉鎖する起業家や中小企業の店への社会的な混乱の影響、クローズドサインとCOVID-19ウイルス病原体を持つ悲しい男のビジネスショップの所有者。
写真=iStock.com/Nuthawut Somsuk
※写真はイメージです。

今、日本の政治行政がやろうとしているのは、上記の【1‐B】だ。命を守る、と正義を振りかざして、一部の事業者を犠牲にする。そして国会議員や制度を作る役人たちの生活は完全に守られる。

これはおかしい。僕は【1‐A】か【2】の選択をするのが政治の役割だと思っている。国家財政破綻の覚悟を持つか、感染による死亡者数のある程度の増加を覚悟するかである。僕は日銀が数十兆円の札を刷ったところで財政破綻をするとは考えていないが、この点については色々な意見があるので、最悪の財政破綻を前提とするが、いずれの覚悟も足りないのが、今の日本の政治の状況だ。だから新型コロナウイルス感染症に対する日本政府の対応が迷走しているのだ。