景気はどん底まで落ちていくことになる

日本経済はリーマンショック以来の危機に陥りつつある。昨年末に実施された消費増税は2月10日に発表された2019年10~12月GDP速報値年率マイナス6.3%という結果をもたらした。安倍首相は3月16日参院予算委員会で新型コロナウイルス感染症が発生する前までは上向きの動きが見られていたと述べており、日本政府としては増税に伴う補正予算が功を奏してきたと強弁したいところだろうが、誰がどう見ても消費増税の景気に対する悪影響は否定できない。

イライラ ストレス若いアジア ビジネス男ひずみを感じ、試みたまたは階段にがっかりしました
写真=iStock.com/tuaindeed
※写真はイメージです

増税によって本当に景気に悪影響が出ないならば、補正予算を組んで何度でも消費税を引き上げればいいが、そのような荒唐無稽なことには誰も賛同しないだろう。もちろん現実もそれを肯定していない。消費増税が影響を与えるものは消費者心理や企業の設備投資意欲である。個人消費が抑制されることによって、もともと国内市場動向に悲観的な企業が投資をさらに抑制する。日本経済の各プレーヤーの間に国内市場が縮小していく連鎖がもたらす「恐怖」が認識されることで景気はどん底まで落ちていくことになる。

このGDPの大幅減少は中国武漢で新型コロナウイルス問題が発生する以前のものである。ウイルス騒動で日本経済がさらなる経済的な追い打ちを食らうことは火を見るよりも明らかだ。