安倍首相が発令に躊躇しまくったのはなぜなのか
新型コロナウイルスが世界中で猛威をふるい、主要国が迅速で大規模な危機対応策を講じる中、安倍晋三首相がようやく4月7日、改正新型インフルエンザ等対策特別措置法に基づく初の「緊急事態宣言」を発令した。今年1月に国内で感染者が確認されてから3カ月後の「決断」は、国民の不安を充満させ、同盟国の米国からも「帰国警報」が出される始末となった。感染拡大を受けて東京都や大阪府の知事らが要請しても、直近の世論調査で発令を求める人が8割近くに上っても、安倍政権が緊急事態宣言の発令を躊躇し続けた背景には何があるのか。
「我々は戦争状態にある」(フランスのマクロン大統領)、「自分は戦時の大統領。戦争には打ち勝たなければならない」(米国のトランプ大統領)。主要国トップが相次いで「戦時」にあることを強調し、外出制限など強硬な対策を打ち出したのは3月中旬。大規模な経済対策や選挙の延期、産業の保護などを矢継ぎ早に決めていったのとは対照的に、日本政府の対応はあまりに遅かった。
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