東京五輪は不動産市場に影響するか?

2020年は東京五輪が開催されることもあり、不動産市場が変動すると思っている人も多いのではないでしょうか。実はこの2つにはあまり関連性がありません。

※写真はイメージです(Getty Images=写真)

この傾向は特に先進国に顕著で、12年のロンドン五輪でも、開催前後で不動産市場に変化はなかったと報告されています。今回も、不動産価格に波及するのは、選手村跡地の晴海などほんの一部の地域だけでしょう。

では、20年の不動産市場はどうなるのか。現在は、アベノミクスを機に始まった「地価の3極化」がさらに進行した状態にあります。上昇を続けているのは都心一等地だけで、少し離れた地域は年々緩やかに下落、それ以外は無価値またはマイナス価値と格差が広がり続けています。

一般的に、地価変動は千代田・中央・港の都心3区と、品川・目黒などの城南エリアから始まり、そこから城西、城北、城東と時計回りに波及していきます。ピークへの到達も下落もこの順番で始まります。

この法則を念頭に置き、次は中古マンション相場に注目します。一戸建てや新築マンションの価格は、デベロッパーの販売戦略に左右される部分が大きいためです。