裁判で正々堂々と戦うことを避けた「卑怯者」だ
日産自動車元会長のカルロス・ゴーン被告(65)が保釈条件の海外渡航禁止を無視し、国籍のある中東のレバノンに逃亡した。
2020年1月1日付の新聞各紙は「ゴーン被告、レバノンに逃亡」(朝日)、「ゴーン被告無断出国」(読売)、「ゴーン被告 海外逃亡」(東京)などの見出しで逃亡を大きく扱った。
ゴーン氏は公判での勝ち目が薄いと判断して逃亡したのだろう。卑怯者だ。これまで日本の司法制度を批判してきたのだから、裁判で正々堂々と戦うべきだった。
ふてぶてしい声明文は、日本政府に対する「挑戦状」
ゴーン氏は12月31日、自身の広報担当者を通じ、次のような声明文を発表した。全文が英語で書かれていた。
「私はいま、レバノンにいる。日本の司法制度にとらわれることはなくなる。もう不正な司法制度の人質ではない」
「日本の司法制度は、国際法や国際条約により守らなければならない法的義務を著しく無視している。有罪が前提で差別が蔓延り、基本的な人権を否定している」
「私は正義からではなく、不正と政治的迫害から逃れたのだ。やっと自由にメディアとコミュニケーションができるようになった。来週から始めることを楽しみにしている」
もはやこれは単なる声明文などではない。日本の政府や捜査当局に対する挑戦状である。こうした挑戦状を出すゴーン氏のふてぶてしい態度には嫌悪感を覚える。さらにゴーン氏は1月8日にも記者会見を行う意向を示しているという。