「手抜きができる子」のほうが伸びる
だが、チェックが甘ければ、手抜きができる。時間の自己裁量権を手放さないでいられるからだ。中学受験で伸びていく子は、手抜きができる子だ。出された宿題も、「これはもう分かっているから、やらなくていいや」「これは全然分からないなー。今やってもお手上げだから、やーめた!」と宿題の取捨選択ができる。
そして、「これは解けるかもしれないぞ。よし、やって頑張ってみるか!」と、じっくり考えれば解けるかもしれない問題に集中する。そうやって、「あと少し頑張ればできそう」という問題を一つひとつクリアしていくことで、自信をつけていく。この自信こそが、小学生が挑む中学受験には欠かせない。
たくさん勉強をしているのに、成績が上がらない。そんな負のスパイラルに陥っている子供には、たくさんの課題を与えるのではなく、自由裁量権を少しだけでも与えてほしい。
(構成=石渡真由美)